韓国の社会事情「引っ越し祝い」

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韓国ドラマを見ていると、引っ越し祝いのパーティーをする場面がよく登場する。果たして、これは当たり前の習慣なのだろうか。日本とはちょっと違う「韓国の引っ越し事情」をのぞいてみよう。




引っ越し祝いの贈り物は?

日本では1年間に500万人くらいが引っ越しをすると言われている。
とはいえ、1人暮らしが多い都市部では、人を招待して引っ越しそばを食べたり、近隣の住民に引っ越しそばを配ることは珍しくなった。
たとえば、親しい人から引っ越し祝いの贈り物をもらい、それにお返しをして終わる場合が多いようだ。
一方の韓国では、どんな引っ越しの形態かにかかわらず、多くの人が定番のように引っ越し祝いをする。
この引っ越し祝いのことを「チプトゥリ」と呼んでいる。
チプは「家」、トゥリは「入れる」を意味する。
チプトゥリで出される食事は、意外にも中華料理が多い。
中でも人気なのがジャージャー麺やタンスユク(酢豚)。その出前を注文するのが慣わしにもなっている。




さしずめ、ジャージャー麺は韓国版の「引っ越しそば」というわけだ。
また、招待を受けた人は、お祝いに洗剤、石けん、トイレットペーパーなどを持っていくのが一般的だ。
洗剤や石けんには「財産が泡のようにふくらみますように」、トイレットペーパーには「いつまでも幸せが長続きしますように」という願いが込められている。
日本では考えられない習慣だけに、洗剤や石けんやトイレットペーパーを贈るというのは面白い。
昔はマッチを贈ることもよくあった。「燃え上がる火のように財産も大きくなりますように」という意味が込められていたのだが、マッチ自体があまり使われなくなったため、今はその習慣もほとんどなくなった。
また、かつては近隣の住民にお餅を配る習慣もあったのだが、最近はあまり見かけなくなってしまった。
しかし、挨拶は絶対に欠かせない。それほど韓国では、近隣住民との付き合いを大事にするのだ。




引っ越し祝い自体は韓国ではとても自然な習慣だが、自宅でお祝いする人がほとんどで、パーティーまで開く人はまれだ。ドラマの中で引っ越し祝いのパーティーの場面が登場するのは、御曹司や令嬢といった登場人物たちの裕福さを強く印象づけるためだと思われる。実際、パーティーのように華やかな場面はドラマの中でも映えるのは確か。しかし、普通の庶民はそこまでお金をかけたりしない。
やはり、ドラマのほうが現実より派手になっている。

文=「ロコレ」編集部

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