感情表現の一つとして「舌打ち」が多用される?

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韓国ドラマを見ていると、「日本と違うなあ」と思うことがよくあります。その1つが、俳優がセリフを言うときによく舌打ちをすること。これには、どんな意味があるのでしょうか。




女性が多用する

日本では何か気に入らなかったときや怒ったときなどにする舌打ち。どうしても、悪いイメージがあります。
相手に配慮して、日常生活の中ではあまり見かけませんが、韓国では老若男女を問わず、ごく当たり前に舌打ちをします。
韓国人は自分の感情をよく表に出すと言われますが、舌打ちもその1つです。ただし、「チッ」と舌打ちだけをすることはあまりありません。
むしろ、「エーイ、チッ、だってあなたは~じゃない」というように、話し言葉の流れの中で使われることが多いようです。
さしずめ、意味としては「なにさ」「なんなのよ」といったところでしょうか。
基本的には相手に対する不快感を表したり、相手の言葉に反論する際に用いられますが、どちらかというと男性よりも感情表現の豊かな女性が多用します。
年齢層が高くなると、舌打ちの使い方も違ってきます。




年配者の場合、「なんてかわいそうなんだ」「なんとかならないんだろうか」というように、残念だったり口惜しかったりするときによく舌打ちをします。
例をあげれば、心が痛くなるような悲劇的な事件や事故のニュースをテレビで見ながら、ただ画面に向かって「チッチッチッチ」と舌打ちします。
同じような場面で「アイゴー」を連発する人もいますが、どちらも若い人にはあまり見られない現象です。
ちなみに、舌打ちは国によって異なる意味を持ちます。
たとえば、相槌の代わりだったり、賞賛の意思表示に使われたりします。
いずれにしても、韓国ドラマで見られる舌打ちは、日本の場合とニュアンスがちょっと違います。
どのような場面で使われるかを見極めると、きっと新しい発見があるはずです。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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