韓国ドラマを見ていると、市場の店や飲食店などでよく女性がたった1人で切り盛りしています。いかにも生活力がありそうな中年女性がドラマに出てきますが、実際の生活ではどうなのでしょうか。
ポッタリチャンサとは?
とてもパワフルな韓国の女性たち。家事や育児をこなしながら、自分で商売をしたりすいる人がたくさんいます。
その働き方も、それぞれ特徴があります。
たとえば、南大門(ナムデムン)や東大門(トンデムン)の市場に行くと、大きな声で元気よくお客さんに声をかけている中年の女性たちをよく見かけます。
彼女たちはポッタリチャンサ(担ぎ屋の商人)と呼ばれ、日用品や農産物を中国のように韓国より物価の安い国で買い付け、飛行機や船でそのまま国内に持ち込み、販売することが多いのです。お店の広さは2、3坪ほどで、店内には所狭しと商品が並べてあります。
もちろん、交渉次第で値引きも可能。お客さんが来ない時は、他のお店の人たちと花札に興じるなど、茶目っ気もたっぷりです。
また、海苔巻店や食堂など、お店を開く女性もたくさんいます。このように、女性が年を重ねても一生懸命に働く一方で、男性が酒やギャンブルに溺れて働かないことが、韓国でも社会問題になったことがありました。
「シャッター・アジョシ(おじさん)」と呼ばれる男性たちがいます。お店の切り盛りは妻に任せっきりで、自分は遊び歩いてばかり。でもお店が終わると、シャッターを閉めにやってきて、売上のお金も持っていってしまうのです。
そういう男性も韓国ドラマにはよく出てきます。やはり、「ドラマは社会の鏡」と言えるでしょう。
さらに、屋台を開いているのも中年の女性が圧倒的に多いのです。特に市場の周辺などは、夜中まで買い物客でごった返すので、10人以上も入れるような屋台を、女性が1人で切り盛りしていることもあります。
基本的に屋台はお酒を出しますから、酔っ払った客が暴れたりすることもしばしば。それでも女性たちは、気丈に立ち向かいます。また、普通のお客さんたちには、明るい笑顔で話し掛け、サービスもたくさんしてくれます。
一方、20代から30代の若者世代では夫婦共働きが当たり前になり、企業に就職する女性の数も増えました。経済的に余裕のある家庭では、家政婦さんを雇って、育児や家事を任せることもあります。
時代と共に女性の働き方も大きく変化してきましたが、やはり韓国では女性がいつも元気です。
文=「ロコレ」編集部