韓国ドラマ『エージェントなお仕事』は、芸能事務所メソッドエンターテインメントのマネージャーが、個性的で少し癖のある俳優たちを輝かせるために奮闘する姿を面白おかしく描いているドラマだ。
本人の役で出演する俳優陣が笑わせてくれる
メソッドエンターテインメントの理事マ・テオ(イ・ソジン)は野心家ではあるが、やることが裏目にでて表情もパッとせず、情けなさを感じる。
時代劇『イ・サン』で演じていた王のイメージがまったくないのが面白い。
マネージャーのチーム長であるチョン・ジェイン(クァク・ソニョン)は行動力があり、テキパキとした性格だが、私生活で恋愛となると一途になりすぎて危なっかしさを感じる。
何度か失敗をしているようだ。
そのジェインと親友で、同じくマネージャーのチーム長のキム・ジュンドン(ソ・ヒョヌ)は優しい性格で、どちらかと言うとおっとりしている。
だが、担当する俳優のために悪戦苦闘する姿が笑いを誘う。
そして、メソッドエンターテインメントに新人マネージャーとして入社したソ・ヒョンジュ(チュ・ヒョニョン)とテオの関係だが、気になる……。
テオの慌てぶりは何かある?
想像は膨らんでいく。
芸能マネージャーと俳優のドタバタした裏側をのぞき見している感覚で面白い。
そしてこのドラマは、現実の俳優たちが本人の役で出演しているのも話題性があり、期待をもって楽しめる。
女優キム・スミとソ・ヒョリム出演の第3話では、実際と同じ義母と嫁の役で2人が共演している。
ドラマの中で、キム・スミは役柄が気に入らない。
ソ・ヒョリムの方は、朝からずっと義母と撮影はできないと我儘を言う。
そして、打ち合わせの時にお互い作家の方から断らせるように、あきれ返るような芝居をした。
そのやりとりが、さすが女優!
面白すぎる。
第6話の俳優キム・スロが出演する話も面白くもあり、感動もありでグッと来た。
台本上プールに飛び込まなくてはならないのだが、水に対するトラウマがあり、どうにか避けようとするスロ。
果たしてマネージャーのジェインの腕の見せ所は?
芸能事務所メソッドエンターテインメントの存続の危機、新人マネージャーのヒョンジュの存在、そしてジェインの恋の行方、ジュンドンが恋する相手は?
見どころがたくさんあり、久々に笑えるドラマだ。
文=須坂のりこ