『それでも僕らは走り続ける』を見て幸せな気分になれる

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2組の男女が繰り広げるラブストーリー『それでも僕らは走り続ける』は、相手を思いやる優しいドラマだ。全体を通して、自分の信じる道を歩み始めることの大切さが込められていた。

画像=JTBC

 




それぞれの生き方

このドラマは、2組のカップルの他にも個性豊かな人たちが登場する。
元陸上選手のキ・ソンギョム(イム・シワン)と字幕翻訳家のオ・ミジュ(シン・セギョン)の恋仲をお決まりのように邪魔をするソンギョムの父親。
彼は、自分の国会議員の立場を有利にするために、自分の子供さえ利用する父親だった。果たして、いつまでこの自分中心の悪行が続くのか……。
輸入映画配給会社社長でミジュの先輩で同居しているパク・メイ(イ・ボンリョン)もサバサバしていて面白い。
彼女は、同居することになったソンギョムに「三角関係の心配はありません」とサラッと言う。
男性に興味がないのかと思いきや、いつの間にかスポーツエージェンシー代表のソ・ダナ(スヨン [少女時代] )の部下のチョン・ジヒョン(ヨン・ジェウク)といい関係になっていた。




ジヒョンはダナのことを気遣う無口だが優しい部下だ。そのジヒョンとメイの関係がとても面白い。癒しの2人だ
他にも様々な人間模様があり、話題は満載だ。
そんな中で感情をあまり出さないソンギョムが、ミジュと出会いどんどん変化していく様子は楽しい。
ミジュに子供扱いされているが、お互いそれを楽しんでいるようで温かい気持ちになる。
さぁ、私が気になっていたダナとヨンファ(カン・テオ)の2人はその後どうなったのか……。
ダナは会長が亡くなったのを機に別れを告げた。
ある時、ヨンファが出来上がった絵を持ってきた。
そしてヨンファが、「僕の心を持っていて!代表の中で小さくなるまで」と言う。
こらえきれずに涙を流すダナ。その涙を優しく拭うヨンファ。
そして、最後に「長生きして、ずっと元気でいて、僕の初恋の人」と。




ダナに優しく語りかける声と眼差し。
カン・テオの演技に引き込まれてしまった。
僕の初恋の人!
この言葉にキュンとした。
極めつけは、家に帰ったヨンファがソンギョムに抱きつき泣きじゃくる場面だ。
ソンギョムは、はて? という顔をしながらも背中をポンポンしてあげる。
何も聞かずに無言のポンポンは、ソンギョムの優しさが全開だった。
一方のダンは、ミジュにヨンファへの思いを話す。
ダナはヨンファと離れたくなかったのだ。
ミジュも最後はダナを引き寄せて優しく肩を抱いてあげた。
このドラマは、恋愛だけではなく色々な内容が詰まっていた。
それぞれが悩んで涙も流すが、自分と向き合い最後には相手を思いやり、納得した道を行くのだ。それが爽快だ。

文=須坂のりこ

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