IU(イ・ジウン)は『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』に主演したことがきっかけとなり、同ドラマをよく見ていた是枝裕和監督が彼女の演技を高く評価して映画『ベイビー・ブローカー』に出演することになった。
『キライな男』の頃
IU(イ・ジウン)は歌手と俳優を両立している。
彼女がドラマ『キレイな男』に出演したとき、次のように語っていた。
「私は今、歌手と俳優を両立していますが、ただ一生懸命にやっているだけです。それを視聴者がどう受けとめてくださるかという問題なので、私自身が何かを変えなければならないと思ったことはありません。ただし、信じてくれる方々がいます」
「俳優としての経験は、歌手としての活動にとても役立っています。実際、私に大きな影響を与えています。たとえば、いろいろ多角的に物事を見ることができますし、もともとの性格とは違う役を演じることで、多様な感情を経験できます」
「歌手と俳優の両立は、ストレスの解消にもなりますし、いろいろな表現をすることによって、ステージの上でも役立っています」
IU(イ・ジウン)が『キレイな男』に出演していたのは、2013年から2014年にかけてのことである。
そのとき、彼女はまだ20歳だった。
それから5年ほどが過ぎて、IU(イ・ジウン)は『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』に主演することになった。
薄幸で生活が苦しいヒロインを演じるというのは、IU(イ・ジウン)にとってもかなりプレッシャーがかかったことだろう。
しかし、それもすべて彼女が言う「経験」である。IU(イ・ジウン)は他の人には真似ができないほどの活動(歌手と俳優)をたくさん経ることで、年齢以上の表現力をしっかり身に着けたのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)