『このエリアのクレイジーX』を見た人が再び『応答せよ1994』を見たくなる理由

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Netflixで配信中の『このエリアのクレイジーX』は、チョンウ×オ・ヨンソ主演の韓国ドラマ。本作を見ると、大ヒットドラマ『応答せよ1994』をまた見たくなる。その理由とはいったい何か?




懐かしい世界観

『このエリアのクレイジーX』は、異なる事情を抱え精神科に通院している2人の男女が、風変わりな交流を重ねながら心を通わせるようになるラブコメディ。
本作の主人公フィオ役を演じるのは大ヒットドラマ『応答せよ1994』のスレギ役で大ブレイクを果たしたチョンウだ。
このドラマはチョンウの『応答せよ1994』以来のドラマ主演作品ということで、放送前から大きな注目を浴びていた。
一方、ヒロイン・ミンギョン役に扮するのは『私はチャン・ボリ』等、数多くのドラマで主演を務めているオ・ヨンソ。その2人が最悪の出会いを果たすところからドラマは始まる。
精神科に通う男女の話と聞くと少々怪しい印象を受けるが、本作はテンポのよいラブコメディで、放送時間も1話30分×13話というコンパクトさ。
韓国ドラマにしては短い仕上がりなのにも関わらず、アンガーマネジメント(怒りを制御する心理療法)や性的マイノリティなど社会的弱者の目線も盛り込まれ、恋愛要素だけではない世界観が無駄なく展開されていく。




本作を見ていると、どうにも『応答せよ1994』のスレギに会いたくなってしまう。『応答せよ1994』とは、2013年に韓国tvNで放送された大ヒットドラマ。韓流ファンには言わずと知れた応答せよシリーズの第2弾だ。(※第1弾はソ・イングク主演『応答せよ1997』)。
チョンウは『応答せよ1994』の中でヒロインの恋人役・通称スレギ(韓国語でゴミを意味する)を演じ、一躍大ブームを巻き起こした。
『このエリアのクレイジーX』でチョンウ扮するフィオは、怒りを抑えることが難しいキャラクターだ。しかし、不器用ながらも根っこは愛に溢れているフィオの人物像が『応答せよ1994』のスレギを連想させて仕方がない。
その上、ドラマの随所で「スレギ」と呼ばれているシーンが何か所も出てくる。字幕では「人間のクズだな」と訳されているが韓国語で「スレギ」と呼ばれているのは明らかだ。そんな狙っているかのような演出もファンにはたまらない喜びとなる。
『このエリアのクレイジーX』を見ると、再び『応答せよ1994』のスレギに会いたくなる。あの懐かしい世界観にもう一度浸りにいくとしよう。

文=朋 道佳

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