究極的な面白さは?
一見すると、極端なナルシストでキザすぎるのだが、長身でスタイル抜群のイケメンが演じると、これは本当にその通りだな、と見ている人が納得してしまう部分があった。
それにもかかわらず、パク・ミニョンが扮するキム秘書が、急に仕事を辞めると言い出したところで、ヨンジュンはもろくも崩れていく。
「なぜ彼女は仕事をやめようとするのか」
その理由がわからず迷い続けるのである。
キム秘書が仕事をやめるのは、父親から押しつけられた借金をすべて返し終えて、これからは自分なりの新しい人生を始めたくなったからなのだが、そういう生き方がまったく理解できないのがナルシストのヨンジュンだった。
むしろ、そのほうが人間的かもしれない。
完璧主義者が実は人の機微に鈍感なナルシストであった、というキャラクター設定が『キム秘書はいったい、なぜ?』のツボであり、それを演じるパク・ソジュンが本当にいい持ち味を発揮しているところに、このドラマの究極的な面白さがある。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
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パク・ソジュンとパク・ミニョンだから『キム秘書』がラブコメの傑作になった!