それは、2019年9月30日のことだった。映画『82年生まれ、キム・ジヨン』の制作発表会が行なわれた。その場で、コン・ユが語った言葉が印象的だった。
社会性のある映画出演が続く
コン・ユはこう語ったのだ。
「シナリオを初めて読んだときには、家族のことを思い、かなり泣きました。特に母のことが多く思い出され、電話をかけて『子供を育てるときに苦労したでしょ』と声をかけました」
そのうえで、100万部を越えるベストセラー小説を原作として『82年生まれ、キム・ジヨン』が映画になった意義をこう説明した。
「自分の声を出せなかった女性が、自分の声を出すことができることに感謝しました。それは、自分も一人の人間として世の中に伝えたい話です」
この言葉からもわかるように、コン・ユは、女性が重圧を受ける状況を描いた『82年生まれ、キム・ジヨン』の社会性を大いに評価していた。
彼が次に選んだ映画は人類初のクローン人間を描いた『徐福』だ。パク・ボゴムとダブル主演となる。
この『徐福』はSFのジャンルに入る映画だが、科学技術の発展が人間社会に及ぼす影響も同時に描いており、社会性のある内容となっているようだ。
その点について、コン・ユは「あえて社会性のある作品を選んでいるわけではありません」と述べた。
しかし、こうも語っている。
「観客のみなさんが社会的な問題を自然に感じてくれたらいいですね」
彼のファンの中には「もっと恋愛映画に出てほしい」と願っている人も多いようだ。その声を感じながら、コン・ユは今の自分の立場をこう説明している。
「今や40代になったので、それに合わせた生き方をしたいですね」
彼が社会性のある作品に出演するのは、年齢を考えると、自然の成り行きなのかもしれない。
文=「ロコレ」編集部
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