外国語の学習を根気よく続けることは大変なのだが、Kポップのファンなら、とにかく自分が好きな曲の歌詞を徹底的に覚えることが効果的だ。その他に、どんな方法があるのか。韓国語講師のウィ・ソンジュン(魏聖銓)さんと作家の康熙奉(カン・ヒボン)さんが二人で話しあった。
3つの方法
康「日本語と韓国語では英語の発音も結構違いますね」
ウィ「ファンミーティングのことを韓国では『ペンミッティン』(팬미팅)と言います。発音が日本語と違いますよね」
康「そうですね」
ウィ「外来語の場合に単語の最初を強く発音するということが韓国語によくありますが、それに慣れると聞き取りも楽になります」
康「ファンミーティングでスターが言う言葉の一例を出してもらえますか」
ウィ「たとえば、『ペンミッティン ワ ジュショソ コマウォヨ』(팬미팅 와 주셔서 고마워요)とか『ヨロブン マンナソ チョンマル キッポヨ』(여러분 만나서 정말 기뻐요)とか、そんなふうに言うスターが多いと思います」
康「前者は『ファンミーティング、来てくださって、ありがとう』で、後者は『みなさん、お会いできて、本当に、うれしいです』。スターが話す言葉なら、意味がわからなくても意外と頭に残っているでしょう」
ウィ「そうだと思いますよ。やっぱり、スターの言葉は特別ですからね」
康「とにかく耳に入れておけばいいですよね。今まで韓国語を教えていて、ものすごく速いスピードでマスターしていった人は?」
ウィ「やっぱり語学に王道はありません。それでも、猛スピードで上達した人はモチベーションが高い人です。たとえば、韓国人の恋人がいる人は一番早いです。使わなきゃいけないし……」
康「そういう人は特別と考えて……」
ウィ「あとはKポップや韓国ドラマが好きな人です」
康「なるほど。そういう人が効果的にハングルを習う方法がありますか」
ウィ「一つ目は歌詞やセリフを書いて覚えることです。書くことは本当に重要です。二つ目は自分が好きなジャンルの韓国語に徹底的に取り組むことです。興味が持てることなら、途中でやめたりしないでしょう」
康「確かにそうですね」
ウイ「三つ目は短くてよく使われるフレーズをたくさん覚えることです。そうしたフレーズはかならず役立ちます」
康「以上の3つを徹底的に意識すれば効果的ということですね」
ウィ「はい。ぜひ心がけてください」
構成=「ロコレ」編集部
<『韓流ファンのためのハングル講座・初級編』講座案内>
ドラマやKポップで役立つハングルをわかりやすく学びます。講師はウィ・ソンジュンさんと作家の康熙奉(カン・ヒボン)さん。
■開催日時 2019年10月12日(土)14時〜16時
■場所 ブックハウスカフェ 2F ギャラリーひふみ座/地下鉄神保町駅A1出口からすぐ(東京都千代田区神田神保町2-5 北沢ビル)
■受講料 3,500円/高校生以下2,000円(教材費を含む。消費税込み) ※当日会場にて、現金でお支払いください
詳しい説明やお申込みは以下のリンクをご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/blueguide/e/0b8b26878a90317f05e9922efd6ac337
「Kポップ・ファンのためのハングルかんたん講座・実用編」開催
Kポップをもっと楽しむうえで必要なハングルを実用的に学びます。講師はウィ・ソンジュンさんと作家の康熙奉(カン・ヒボン)さん。
■開催日時 2019年10月25日(金)19時〜20時30分(終了時間は予定)
■場所 ふれあい会議室 新宿No12/新宿駅西口から徒歩10分(東京都新宿区西新宿7-8-11 中川ビル6階)
■受講料 3,500円(教材費を含む。消費税込み) ※当日会場にて、現金でお支払いください。
詳しいことやお申込みは以下のリンクをご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/blueguide/e/d50f15531dde296c3247f7faf3e93884
(写真左)ウィ・ソンジュン(魏聖銓)
1968年ソウル生まれ。1992年に来日し、学習院大学で日本語日本文学博士を取得。現在は法政大学をはじめ、多くの大学で韓国語を教えている。著書は『New!韓国語&会話』(右文書院)など。コラムニストとして日韓の文化の違いについても論じている。
(写真右)康熙奉(カン・ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人2世。韓国の歴史・大衆文化や日韓関係を描いた著書が多数。主な著書は『ヒボン式かんたんハングル』『韓流スターと兵役』『韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の歴史と人物』。