孫のような娘と再婚
英祖を悩ませたのが、「景宗毒殺の首謀者」という噂だった。実は、景宗の具合が悪くなったとき、侍医が「食べ合わせが悪いので差し上げてはいけません」と制止するのも聞かず、英祖は景宗にケジャン(蟹を醤油漬けにした料理)と柿を食べさせた。
さらに、侍医が「いけません」と言ったのに英祖は景宗に人参の煎じ薬を処方した。の後に景宗は息を引き取った。英祖は、疑われても仕方がないような状況を自らつくってしまったのだ。
彼はなぜ、侍医の制止を振り切って逆効果を生んだ処方をしたのか。
その真相は謎に包まれている。
1735年、英祖の二男の思悼世子(サドセジャ)が生まれた。幼い頃から頭脳明晰で天才的な学力を備えていた。すでに長男をなくしていた英祖は二男に大いに期待したのだが……。
英祖の正室だった貞聖王后が、1757年に65歳で亡くなった。英祖との間に子供はいなかった。
1759年、英祖は二番目の正室として貞純(チョンスン)王后を迎えた。彼女は14歳だった。
65歳だった英祖とは、なんと51歳の年齢差があった。
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