空白期が続いている
ペ・ヨンジュンの俳優人生の中で最も活力に満ちた時期に『冬のソナタ』の撮影は集中的に進められ、放送は2002年3月に終わった。
彼も相当な手応えを感じたのだろう。テレビドラマの主演に区切りをつけ、念願だった映画の世界に進出した。
その第1作となった『スキャンダル』を撮影中に、日本でもNHK・BSで『冬のソナタ』が放送されて、まだペ・ヨンジュンの存在をまったく知らなかった日本の女性視聴者が彼の虜(とりこ)になった。
素敵な別世界に連れていってくれる人……。
この一言でペ・ヨンジュンの魅力は語り尽くされる。今の世の中、たった1人であこがれの別世界に導いてくれる人は本当に稀だ。
結局、ペ・ヨンジュンの俳優キャリアを区分してみると、『初恋』までの躍動期、『ホテリアー』までの研鑽期、『冬のソナタ』の絶頂期、『太王四神記』までの成熟期に分けることができる。どの時期にもペ・ヨンジュンは俳優として苦悶しながらも最善を尽くしてきた。
今は、『太王四神記』以後の空白期が続いている。2008年以降は『ドリームハイ』に少しだけ特別出演しただけだ。
この夏にペ・ヨンジュンは47歳になる。韓国で彼ほど世界に知られた俳優は他にいなかったし、日本の韓国観をこれほど好転させた存在も過去になかった。
その功績は、どれほどの言葉を重ねても言い尽くせるものではない。
それだけに、ペ・ヨンジュンのデビュー25周年を迎えた今、彼が主演する新作の登場を心から待望する。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
ペ・ヨンジュンとチェ・ジウは2009年の記者会見で何を語ったか
ペ・ヨンジュンは2009年の記者会見で自著について何を語ったか