なぜ国民はあれほど怒ったのか/韓国の今を考える5

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選んだ側の責任もある

国民は国の未来を託して朴槿恵を大統領に選んだのです。そうやって選ばれた人が、実は何の思考も主張もない空っぽの操り人形になっていたというのは、国民からしたら裏切り行為です。
しかも、操っていた人間が一目見ても品格が最低だったので、国民はもう怒りしかありませんでした。
ある日本のテレビ番組では韓国の大規模デモを「特権層に対する嫉妬からきたものだ」と分析したそうですが、それは正しくはありません。
確かに長期的な不況や失業率の上昇によって、朴槿恵政権になって貧富の格差が広がったと庶民の不満は高くなるばかりでしたが、それは今になって始まったものではありません。前の李明博(イ・ミョンバク)政権でも言われていた問題ですし、朴槿恵政権になって最初からずっと国民が改善を要求してきたことです。




国民が怒ったのはその問題ではなく、その格差を生み出して改善を阻んでいたのが、能力が欠けた朴槿恵と悪女の崔順実だということです。
国民が直面している問題を改善して少しでもいい国を作ってくれと願ったのに、その期待にあまりに反し、鈍感な大統領と低級の取り巻きが政治を牛耳っていたことに国民は怒ったのです。
もちろん、それを知らないまま選出してしまった我々国民にも非はあります。朴槿恵という人物の本当の姿を見極めずに大統領の席に着かせたのは他ならない韓国の国民です。その自分たちの愚かさに対してもやはり怒っているのです。

文=朴 敏祐(パク・ミヌ)

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