『偉大なる遺産』を監督したチャン・グンソクの手腕は?

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国際短編映画祭ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2017のオフィシャルコンペティションで、チャン・グンソクが監督を務めたショートフィルム『偉大なる遺産』が、観客の投票で決定されるアジア・インターナショナル部門のオーディエンスアワード(観客賞)を受賞した。同作品は7月16日より、横浜ブリリアショートショートシアターで上映予定になっている。

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短編は設定が一番重要

チャン・グンソクが監督を務めた『偉大なる遺産』は、「借金を背負った男を救うはずの父は、預金通帳の暗証番号を伝える前に昏睡状態になってしまう。息子は病床の父に何度も呼びかけるが、父の意識はない。途方に暮れる男は、暗証番号を知る手だてを必死にさがすのだが……」といった内容だ。
設定が面白い。どんな設定の映画を作るかが短編の一番のポイントになるが、チャン・グンソク監督は「預金通帳の暗証番号」というネタをメインに持ってきた。




憔悴しきった主人公の男。
途方に暮れているのは、父が昏睡状態だからなのか、あるいは、父の貯金を借金の返済にまわせないからなのか。
映画を見れば一目瞭然である。
そこに、人間の怖さと薄情さが見え隠れしている。(ページ2に続く)

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