気が弱すぎる王子
晋城大君は、異母兄の燕山君にさんざんイジメられていた。
それだけ強い恐怖心を持っていて、クーデター軍のことを「兄が送り込んできた暗殺者たち」と勘違いしたのだ。
観念した晋城大君は自害しようとした。
それを必死に止めたのが妻の慎(シン)氏だった。彼女は、押し寄せてきた人たちが暗殺者ではないと察していた。
「早まってはいけません。彼らは敵ではないようです」
そう言って慎氏は晋城大君を説得した。
やがて晋城大君は冷静になり、クーデター軍の真意を理解できるようになった。
しかし、彼は自分を祭り上げようとするクーデター軍に同意しなかった。
自分が兄に代わって王になれば、絶対に悪者にされると恐れたのだ。
この点で、晋城大君は気が弱すぎる王子であった。
評判があまりに悪かった燕山君を必死に守ろうとする者はほとんどいなかったというのに……。(ページ3に続く)
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