朝鮮王朝は儒教の国
仁穆王后は、形の上では光海君の母親になります。大妃(テビ)という朝廷の最長老なのです。
朝鮮王朝は儒教を国の教えにしていたので、長幼の序を厳格に守り、親孝行こそが最高の徳目でした。王といえども、大妃に対しては大変な尊敬を払わなければなりませんでした。
しかし、大北派は仁穆王后の大妃の資格も剥奪し、西宮に長く幽閉しました。こうした非道な行ないが後に糾弾されます。1623年にクーデターが起こり、光海君は王宮から追放されてしまうのです。
クーデターの首謀者は綾陽君(ヌンヤングン)。彼は16代王・仁祖(インジョ)として即位します。(ページ3に続く)