巫女が発する神託
過去を振り返っても同様だ。
朝鮮王朝時代には、権力の側についた王族女性が巫女の神託によって政治的な決断を行なうことがあった。
あるいは、政敵を葬るために巫女に呪詛(じゅそ)をさせた王族女性もいた。当時は、人を本当に呪い殺せると信じられていたのだ。それだけに、女性と巫女信仰には切っても切れない関係があった。
それは何も朝鮮王朝時代だけではない。
現代においても、朴槿恵(パク・クネ)大統領は崔順実(チェ・スンシル)の言いなりだった。
崔順実が偽りの霊能者になりきった可能性が高い。朴槿恵大統領にとって崔順実の言葉は、巫女が発する神託のようであったのだ。
文=康 熙奉(カン ヒボン)