傷痕のことで悩んでいた
大統領府はヘアメイクに要した時間は20分と説明しているが、実際にはもっと長かった可能性がある。緊急を要する時間帯にのんびりヘアメイクを受けている大統領の姿は想像しにくいのだが……。
さらに、空白の時間帯に美容整形や違法な医療施術を朴槿恵大統領が受けていたのではないか、という疑惑がある。聴聞会に出席した多くの医師は「当日に大統領官邸に行っていない」と証言したのだが……。
朴槿恵大統領が右頬の傷痕に悩んでいたことは確かだ。彼女は、2006年5月に地方選挙の応援演説をしているときに暴漢に襲われ、カッターナイフで右頬を切られて11センチにわたる傷を負っていた。その傷痕を気にしていた朴槿恵大統領は何度も美容施術を受けていたという。
ただし、セウォル号沈没事故が起こった当日に美容施術を行なったという医師はまだ現れていない。
いまだ解明されない「空白の7時間」だが、いずれ事実が明らかになるのは間違いないだろう。
文=康 熙奉(カン ヒボン)