姓氏は血統の単位
朝鮮王朝の王家である全州(チョンジュ)李氏では、518年間の統治時代に多くの王子が生まれたが、皆が王になったわけではない。そこで、その王子たちの子孫が後に自分たちの先祖の爵位を元に派を作った。
今も全州李氏たちは同じ本貫の子孫が多いため、本貫が一緒でもまずどの派なのかを尋ねる。派が同じということは、その分だけ血縁関係が近いことを表しており、同じルーツをもった親戚同士になる。
以上のことを整理すると、韓国人の出身は、姓氏と本貫と派の三つの条件で分けられる。姓氏が同じでも本貫が違えば同族ではない。
必ず姓氏と本貫が一緒な人だけが同族であり、さらに派も同じだったら家族のように近い血族なのだ。
韓国ではこれらの条件は大変厳しく守られていて、実際、2005年の法律の改正前までは、同姓同本(同じ姓氏で同じ本貫)同士の男女は法的に結婚できなかった。
韓国ではなぜこのように複雑な姓氏を受け継いでいるのか。それは、韓国人にとって姓氏は家族の単位ではなく血統の単位だからだ。(ページ3に続く)