MBC演技大賞を受賞
「昔は願っていても、男らしい役ができなかった。けれど、除隊してからは、強い男をイメージさせる配役が来るようになりました」
ソン・スンホンはそう語った。
さらに、自らを戒めた。
「韓流スターが出れば再び韓流ブームを狙った作品と思われがちですが、この『エデンの東』はまったく違う作品です」
そのことを強調していたソン・スンホン。浮ついた気持ちは毛頭ない。
視聴率も順調に伸び、第6話で20%を突破し、以後は30%近い数字をあげている。ドラマ制作の現場は、誰もが熱くなりすぎて出演陣と制作陣の間で不協和音も起こったが、ソン・スンホンは集中力を途切れさせず、最後まで自らの役に徹しきった。
その演技が評価されて、2008年MBC演技大賞において、ソン・スンホンはキム・ミョンミンと一緒に大賞という栄誉を受けた。
その日の晴れがましさは、ソン・スンホンにとって奇跡に近かった。一度は兵役問題で挫折して、俳優をあきらめなければならない苦境に立たされた彼。そこから自分を見つめ直し、俳優として最も難しいことをやり遂げたのだ。(ページ3に続く)