第15回/ソン・スンホン(中編)
2003年にNHKのBSで『冬のソナタ』が放送され、翌年4月からはNHKの総合テレビでもオンエアされた。これを機会に、日本でも韓流ブームが起こり、韓国ドラマの注目度は高まった。韓国では海外を意識した大作ドラマが企画されるようになった。
芸能界の兵役忌避問題
クォン・サンウ、キム・ヒソンとの共演が話題を呼んだのが、2004年のドラマ『悲しき恋歌』だった。
ソン・スンホンも期待に胸を膨らませてオーストラリアへの海外ロケに向かったのだが、その直後に発覚したのが芸能界の兵役忌避問題である。兵役を意図的に逃れたことが明らかになった俳優の中にソン・スンホンも含まれていた。
人気商売の芸能界。男優は誰もが兵役を恐れる。その空白期間の間に人気が落ちてしまうのではないか、という不安がつきまとうからだ。
それは恐怖に近いものだ。ソン・スンホンもそれを払拭することができず、意図的に兵役を逃れてしまっていた。
この一件が明らかになると、ソン・スンホンは『悲しき恋歌』の出演を取りやめ、心から反省して謹慎した。それから入隊し、2年間、彼は真摯に兵役をこなした。(ページ2に続く)