第3回/チ・ジニ(前編)
身分の違いを乗り越えてチャングムに熱烈な愛を傾ける朝鮮王朝時代の本当のロマンチスト「ミン・ジョンホ」を好演したチ・ジニは、同ドラマで人気を不動にした。ユニークな経歴をもつ彼は、一体どんな俳優人生を歩んできたのだろうか。
普通のサラリーマン
少年や少女にとって俳優はあこがれの職業。大成した俳優の多くは、小さい頃から俳優を夢見て精進してきた人たちだ。
チ・ジニは一度も俳優を夢見たことがなかった。小さい頃は何かを造ることが大好きだった。
時間さえあれば、木や紙を使っておもしろい模型を造っていた。
大学でデザインを学び、そのまま広告会社に就職。広告の写真やデザインを手掛けるクリエーターになった。
そんな彼に目をつけたのが、大手芸能事務所の関係者だった。チ・ジニは1年間にわたって俳優への転身をもちかけられた。それほど、チ・ジニには一般人でありながら俳優に匹敵するオーラが漂っていた。
しかし、チ・ジニにはその気がなかった。
「年齢も上だったし、結婚もしなければいけないので、ずっと辞退してきました」
そこまで語るチ・ジニは、なぜ芸能界への転身を決意したのだろうか。(ページ2に続く)