義務警察では何をするのか
よく知られているように、ソンジェは義務警察で兵役を全うした。この義務警察は、軍務の代替制度として確立されたものだ。
もともと韓国軍は兵員が過剰になっている。兵器のハイテク化で従来ほど兵士を必要としないのに、兵役によって次々に20代の若者たちが軍に入ってくるからだ。その一方で、全国の警察は慢性的な人員不足になっている。
そこで、軍に入るべき人たちの何%かは警察のほうに行ってもらおう、というのが軍務代替制度としての義務警察の役割だ。
ただし、義務警察は志願者が多いので、選抜試験を経て該当者が決まる。合格者は4週間の新兵訓練を受けたのち、警察センターで3週間の研修を受け、その後に全国各地の地方警察庁に配属される。
主な任務は、交番勤務、交通整理、治安維持活動などである。
かつてはデモの取り締まりも大きな役割だったが、今はデモそのものが少なくなり、その任務も極端に減っている。
なお、ソンジェが所属したのはソウル地方警察庁にある広報団である。この広報団は18人前後のメンバーで構成され、学校を回って校内暴力やイジメの撲滅をアピールするのが主な任務だ。他にも、警察組織の広報や、民間との交流事業でパフォーマンスを披露したりする。現在は東方神起のチャンミン、「SUPER JUNIOR」のドンヘとシウォンが広報団に所属している。(ページ3に続く)