夢を持った若者たち
K-POPのスターの活躍によって、子供たちの夢に堂々と芸能人が入るようになったのは、韓国社会の大きな変化だ。
しかし、未だに芸能人を「タンタラ」と呼んで見くびる傾向が残っている。アイドルやK-POPのスターの活躍、文化産業の発展によって芸能人の地位は少しずつ変わっているのだが、まだ多様性を許せない韓国社会の視線は、芸能人になろうとする人にとって大きな障害となる。
国・地域・家など集団の価値が個人よりも上であると考える傾向がまだ残っている韓国社会で、少数または目立つ存在を寛容的に見る視線は少ないのが現実だ。
また、人件費が現実的な水準まで上がっていない韓国では、アルバイトだけで生活することは不可能だ。
物価は上がる一方なのに最低賃金を初め人件費は変わっていない。そのため、音楽をやりながら、アルバイトで貧しくても生活ができるというのはありえない。どの国も音楽だけで食っていけるのは一部で、多くはアルバイトなどをして生活を立てるが、韓国ではそれさえもできないのである。
そんな状況の中でも、夢を持った若者たちがK-POPの世界を次々にめざしている。彼らの熱意が実を結ぶ日が来ることを祈りたい。
文=朴 敏祐(パク ミヌ)+「ロコレ」編集部