ファンとの連帯感
記者からさらに「国際的なスターになって、とてつもない愛を受けているというのに、それでも寂しいのですか」と質問されて、ペ・ヨンジュンはこう答えている。
「たくさんの愛を受けていますが……(沈黙)。正直言って寂しいですね。あまりにたくさんのものを背負わなければならない気がします。その寂しさを楽しんだり消し去ってしまったりしたいけれど、なかなか難しいようです」
寂しさを隠さないペ・ヨンジュンは、日本のファンとの間に連帯感を強く持っていたのではないだろうか。日本のファンの中に自分と同じ心情を見つけ、そうした共通点によって心の絆を築こうとしたのでは……。ペ・ヨンジュンの発言からは、そういう気持ちがくみ取れる。
この時期、ペ・ヨンジュンは迫りくる重圧と必死に闘っていた。その中で、ホ・ジノ監督との映画作りに踏み出そうとしていた。
「積極的に活動したい」と宣言したペ・ヨンジュンは、写真展や映画のイベントに出席し、2004年11月下旬には2度目の公式来日を果たした。そのとき、ファンの転倒事故というアクシデントもあったが、誠実な謝罪会見を開いて深謝している。
2005年になると、『四月の雪』(韓国でのタイトルは『外出』)の制作に没頭し、厳寒の中で深夜まで及ぶ過酷な撮影日程をこなしていった。
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