あくまでも謙虚に!
「芸能兵」と呼ばれた国防広報院・広報支援隊員の制度が2013年に廃止されて以降、軍楽隊は芸能人が軍務をこなすうえで最適な部隊とも言われてきた。
確かに、K-POPのスターにとってみれば、兵役期間中にもずっと音楽に親しむことができるのはありがたい。
さらに、兵役に入ったらファンと交流ができないと覚悟していたのに、軍楽隊が民間支援でイベントに出たときには、ステージ上で自分のパフォーマンスを披露することができる。自分の能力を生かせる場を軍隊の中で見つけたという意味では、このうえもない喜びである。
しかし、絶対に勘違いしてはいけない。
軍楽隊員も軍人である以上、何よりも優先するのが軍隊内の規律だ。特に、階級や先輩後輩関係は絶対なのである。このあたりが骨身にしみていないと、好きな音楽ができるということで気分が浮つかないともかぎらない。
韓流スターたちはそのあたりを十分にわきまえていると私(康熙奉〔カン・ヒボン〕)は思う。
あくまでも謙虚に、芸能人の雰囲気を出さずに……。
そうやって兵役期間を過ごせば、仲間からも信頼されて、軍楽隊の日々はとても有意義であろう。
文=康 熙奉(カン ヒボン)