閉塞した社会の突破口
2つ目の条件は、社会現象を起こすことだ。
韓国は、テレビドラマの影響が強く社会に及ぶ国である。過去に、その時代に適したドラマが社会現象を起こし、人々の生活を彩ってきた。
現在では、まさに『太陽の末裔』が社会現象を起こしている。主役のソン・ジュンギの人気はとどまるところを知らない。この一事をもってしても、ドラマの影響力の大きさを痛感させられる。
そうしたドラマの系列に『テバク』を仲間入りさせるのである。
簡単なことではない。
というより、可能性は極端に少ない。それでも期待が持てるのは、『テバク』が壮大なストーリーという強みを持っているからだ。
所得格差が広がる一方の韓国社会にあって、一発大逆転を狙うという『テバク』の爽快さは特筆すべきものだ。
これが受け入れられれば、『テバク』が閉塞した社会の突破口としてブームを巻き起こすことが可能かもしれない。
大事なことは、あきらめないことだ。制作陣が最後の撮影まで最善を尽くすことを願いたい。(ページ5に続く)