新兵訓練は全部で5週間
同期の新兵たちと準備手続きを進め、入所して4日目になって初めて軍服を支給される。その軍服を着た新兵たちは、さらに小銃を割り当てられる。
これによって準備期間は終わり、新兵たちは連隊入隊式に臨み、本格的に軍人としてスタートする。
ゴニルは兵役入りを延期してきたので、同期の中では最年長だろう。他の新兵はほとんどが20歳か21歳である。10人くらいでチームを組んだときにはリーダーをまかされるだろう。年長者として模範も示さなければならない。20代後半に入隊すると、こういうところにも気を使わなければならないのだ。
新兵訓練は準備期間も入れて合計で5週間。最初は制式(軍人としての立ち居振る舞い)を教え込まれる。続いて、うつ伏せのまま前進する訓練、射撃訓練、手榴弾訓練、ガス室訓練(催涙弾を浴び続けて耐え抜く訓練)、遊撃訓練(敵地を奪うために山野を前進する訓練)、救急法習得、行軍(20キログラムのリュックを背負って早足で20~30キロメートルを移動する訓練)などを行なう。
訓練は厳しいが、大勢の同期と助け合ってこなしていくことになる。その過程で、ゴニルもかけがえのない友情をはぐくんでいくだろう。
文=康 熙奉(カン ヒボン)