徹底した自己鍛練
年を重ねながら徐々に人間的な柔らかさも兼ね備えるようになったチェ・ミンス。かつては彼の前で極度に緊張してしまう俳優たちが多かったが、最近はチェ・ミンスのスタイルを真似したがる後輩が非常に増えている。
それもそのはずで、彼の魅力は衰えることを知らない。日頃から自己鍛錬を徹底しているおかげだ。
格闘技をはじめとして乗馬、水泳などに励むチェ・ミンス。その中でも剣道は4段の実力者で、陸軍士官学校で剣道を指導したこともあった。
彼は自分自身について次のように分析している。
「比較的自由を好む性格です。したがって、いつの日かいきなり演技をやめることもあるかもしれません。生物学的な年齢は意味がないと思います。若いとか年老いているとかの問題ではなく、鏡に映った私が私らしくなくなったときは、もうそれ以上演技ができません。いさぎよく引退します」
そう語るチェ・ミンスは、今『テバク』でクセがある国王の粛宗(スクチョン)に扮し、こわいほどの存在感を見せている。
その演技の迫力はさすがである。
引退はまだはるか先のことだろう。
文=「ロコレ」編集部