社会から一目置かれる第3師団
韓国の兵役では、論山(ノンサン)にある陸軍訓練所ではなく、各師団の中にある新兵訓練所で基礎軍事訓練を受けると、除隊するまでその師団で軍務に就くのが一般的である。第3師団も同様だ。
特に、この師団は軍務の厳しさと立地条件の悪さ(極寒)で韓国中に知られており、息子が第3師団に入ると、親が本当に心配する。
ただし、実際に第3師団で軍務を終えた人たちの話を総合すると、辛い面だけでなく、得るものも大変多いらしい。
特に、日常生活で味わえない「絆」を強く意識するという。団結力を重視する白骨部隊の伝統で、特に連帯感が高まって数多くの友情がはぐくまれるそうだ
それは、第3師団の同窓会がとても熱心に行なわれていることからもうかがえる。しかも、「第3師団で兵役を全うした」というと、除隊後も社会で一目置かれる。これは、軍務が厳しいことで有名な海兵隊が「男の中の男」と評されることに通じるものがある。
臆することはない。優秀であるから第3師団に選ばれた可能性も高い。ゴニルもファンの思いがこもった見送りを受けて、堂々と第3師団の正門をくぐればいい。
(文=康 熙奉〔カン ヒボン〕)