別れはつらいものだが、それでも勇気づけられる言葉があれば、ファンの心もただ悲しいだけではないだろう。海兵隊に入隊したヒョンビン、力強い宣言をした東方神起のユンホ、最後までファンを気づかったイ・ジュンギ……3人のメッセージを通して、入隊するスターの心境をさぐってみよう。
「申し訳ない」という気持ち
ヒョンビンは韓国軍で一番訓練が厳しいと言われる海兵隊に志願し、2011年3月7日に浦項(ポハン)にある海兵隊訓練所に入隊した。
彼は「元気な姿で、2年後再び戻ってきます」とファンに語りかけて、訓練所に入って行った。
そのときのヒョンビンの心境はどのようなものだったのだろうか。
彼はこう述懐した。
「泣かないだろうと思っていました。もともと、涙もろいほうでもないですから。まさか泣くことはないだろうという気持ちでした。ところが、ファンを見た瞬間、何かが込み上げてきたんです。今まで、みなさんから愛をいただいてばかりでした。何かを少しでもお返ししなくてはならないのに、何もできずに行くのだと思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました」
このように、ヒョンビンはファンに対して「申し訳ない」という気持ちを強く持った。これから厳しい訓練に立ち向かっていくというのに、ヒョンビンは自分のことよりファンのことを思い続けていた。
こういう気持ちは、自分を奮い立たせるきっかけになるのではないか。あれほど厳しい訓練を全うすることができたのも、ヒョンビンが誰よりも支えてくれる人たちのことを考え、その人たちに報いようとしたからに違いない。
ファンに対する「申し訳ない」という気持ちは、結局はヒョンビン自身を大いに助けたのである。(ページ2に続く)