偉大な背中を見続けたキム・スヒョン
『ドリームハイ』が終わった後も、ペ・ヨンジュンとキム・スヒョンの師弟としての交流が続く。2人は一緒にお茶や食事を楽しみ、公的行事には同じ乗用車で参加している。また、キム・スヒョンを大事に思っているペ・ヨンジュンは、彼の出演作を必ずチェックする。
2012年、最高視聴率46・1%を獲得した時代劇『太陽を抱く月』でキム・スヒョンが孤高の王様イ・フォンを演じたときも、ペ・ヨンジュンは全話欠かさずチェックして、キム・スヒョンにアドバイスを送った。
ドラマ序盤のキム・スヒョンは上手に演じようとするあまり気持ちだけが先走っていた。そのことをペ・ヨンジュンは見逃さなかった。
「君が演じているフォンという人物は頭が切れ、堂々とした魅力を持っていることは確かだけど、それだけに集中するのはどうだろうか」
ペ・ヨンジュンのアドバイスを受けたキム・スヒョンは、「(毎回チェックされるのが)怖かったです(笑)」とおどけながらも、心から感謝した。
「ペ・ヨンジュンさんにアドバイスして頂きそれを直した後は褒めて下さり、応援して頂いたので、少し自信を持って演じることができました」
『太陽を抱く月』を終えるとキム・スヒョンは、ソン・ジュンギ、ユ・アインと共に「若手俳優TOP3」と呼ばれるようになった。さらに、映画「10人の泥棒たち」(2012年)、映画『隠密に偉大に』(2013年)、ドラマ『星から来たあなた』(2013年)と出演した作品が立てつづけにヒットしたことで、トップ俳優として注目を集めている。
ここまでの成功を収めたキム・スヒョンだが、彼はそのポジションに満足してはいない。
「率直に言いますと誇らしいですが、突然怖くなったりもします。今の僕に必要なのはバランス感覚だと思います。うぬぼれることも縮こまることもなく、自分なりの基準をしっかり持って進もうと思います」
これからも彼の活躍に期待したい。
(文=「ロコレ」編集部)