キム・テリが40代のナ・ヒドを演じなかったワケ/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』14

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『二十五、二十一』では、30代のキム・テリが10歳以上も年下の高校生をハツラツと演じて、不自然な雰囲気をまるで感じさせなかった。本当にすばらしい演技力で、これなら40代のナ・ヒドも自然体で演じられると思えた(この記事はネタバレを含みます)。

画像提供=tvN




時間の重さを表現

『二十五、二十一』ではキム・テリの高校生役が称賛された。彼女の幅広い役作りは見事であった。
そうであれば、41歳のナ・ヒドをキム・テリが演じても、なんの違和感もなかっただろう。むしろ、キム・テリがそのまま演じたほうが、納得できた視聴者がはるかに多かったはずだ。それなのに、なぜ制作陣はあえて別の女優(キム・ソヒョン)を起用したのだろうか。
私(康熙奉)はドラマの途中では、制作陣の意図がわからなかった。
しかし、最終回を見て、十分に納得することができた。
ポイントになったのは、思い出のトンネルでナ・ヒドとペク・イジンが「別れのときに言えなかったこと」を改めて語り合う場面だ。このとき、映像はナ・ヒドとペク・イジンをそれぞれ1人だけ映しだしていて、ツーショットが同時にアップで出ることはなかった。




そのシーンは本当に余韻が残る名場面だったが、かつての日記を読み直してトンネルを訪ねた40代のナ・ヒドが、トンネルから出てきたときは若いナ・ヒドになっていて、20年の時間差が絶妙なコントラストになっていた。
もし、この場面で40代と20代のナ・ヒドをキム・テリが両方演じていたら、いくら天才的な女優とはいえ、時間の重さを表現することは難しかっただろう。別の女優が演じたからこそ、ナ・ヒドの「それから生きてきた20年」をリアルに示すことができたし、それゆえになお、若いナ・ヒドの瑞々しさが永遠に記憶されたのである。
そう考えて、別の女優が40代のナ・ヒドを演じたことは肯定的に評価できた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

最後の5分/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』1

ハラボジの応援/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』2

パンマル(タメグチ)の快感!/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』15

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