会えなくても心で会える/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』4

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

ドラマ『二十五、二十一』の第5話では、ペク・イジン(ナム・ジュヒョク)が借金問題でソウルにいることができず、叔父を頼って海辺の町で暮らしていた。ナ・ヒド(キム・テリ)には、会いたい気持ちが募っていった。

画像提供=tvN




遠くから応援

ペク・イジンは毎日、魚をさばく仕事に追われていた。
そのときだった。テレビでフェンシングの大統領杯の表彰式が映しだされていた。1位になったのはコ・ユリム(キム・ジヨン)だったが、なんと3位にはナ・ヒドが入っていた。
ナ・ヒドの嬉しそうな顔を見つめるペク・イジン。
その心にナ・ヒドの声が響いてくる。
「どこにいても、いるところに応援を届けるから。私が行ってかならずそうするから。そのときに会おう」
その声を頼もしく聞くペク・イジン。
空疎な日々に潤いが戻ってくる。
外に出ると雪が降っている。
会いたい人を思って、海水浴場の蛇口をさかさまにして臨時の噴水をつくる。それは思い出のシーンの再現だった。




同じ瞬間、ナ・ヒドも校庭の蛇口をさかさまにする。2人は別々の場所で同じように臨時の噴水を見ている。画面の左にナ・ヒド、右にペク・イジン。
その瞬間、ペク・イジンが左の画面にいたナ・ヒドの手をつかんで、右の画面に連れて行って海岸を一緒に走る。
目の前には赤い灯台。そこに立ち止まって見つめあう2人。
「会いたかった。それで会えた。君が見せてくれたから。だから、今日は笑った」
ペク・イジンの晴れやかな声が響く。
その声をポケベルのメッセージとして公衆電話で聞くナ・ヒド。
たとえ会えなくても心は通じ合える……それを実感する2人だった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

最後の5分/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』1

ハラボジの応援/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』2

虹は要らない/とてつもない傑作物語『二十五、二十一』5

関連記事

  1. 韓国ドラマの痛快な特長4/重宝される屋根部屋

  2. 『愛の不時着』ふたたび4/主人公ユン・セリ

  3. 『推しが見つかる究極100本』が見た『二十五、二十一』

  4. パク・ソジュン&パク・ミニョン主演『キム秘書』特集3/主役2人の相違点

  5. チェ・ガンヒ、キム・ヨングァン主演『こんにちは?私だよ!』はどんなドラマなのか

  6. 傑作探訪『トッケビ』第5回/「重要な場面」

  7. 韓ドラ最高峰マイ・ディア・ミスター「第5回/不器用な男」

  8. 人生を救ってくれた『マイ・ディア・ミスター』/第5回「愛すべき三兄弟」

  9. 『夕食、一緒に食べませんか?』は意外なキャストにも大注目のラブコメディ

PAGE TOP