韓国ドラマの痛快な特長2/対立するエネルギー

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韓国ドラマでたまに見かけるのが、女性同士が髪を引っ張りあって大喧嘩する場面だ。日本のドラマでは見られないだけに、最初に見たときは本当に驚いた。しかし、何度も見ていると、「驚き」よりも「あそこまで争うエネルギーの秘訣」が知りたくなる。

『私の解放日誌』でも多くの対立が描かれていた




韓国社会の縮図

韓国ドラマには様々な対立が現れてくる。
息子を溺愛する姑と、その息子と結婚した嫁の対立。
人生の成功に対する価値観が違う兄弟同士の対立。
1人の異性の愛を奪い合う友人たちの対立。
仕事のうえでプライドをぶつけあう同僚同士の対立。
このような対立をドラマは執拗に描いていく。
つまり、登場人物たちの対立軸を明確にするのが韓国ドラマなのである。
だからこそ、韓国のドラマはあれほど長い話数を続けられるのだ。
そうしたドラマは現代の韓国社会の縮図でもある。ドラマが対立を描くのは、実生活でも随所で対立が起こっているからなのだ。
その原因になっているのは、「自分が言いたいことをかならず言う」という人たちが多いことだ。そういう人たちには「言いたいことを我慢して穏便にすませる」という考えがない。対立をおそれず自分を主張する……その結果として、みんなが対人関係で粘り強くなっていく。




同時に、対立は人間の奥に潜む感情まであぶりだす。その感情の発露もまたドラマチックだ。
韓国の人たちがあれほど人間味にあふれているのは、実生活の中で「対立」と「和解」を何度も繰り返しているからに違いない。

構成=「ロコレ」編集部

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