済州島の旅が続いていく4「デ・スペルウェール号の遭難」

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意外にも役人はハメルたち4人に酒を一杯ずつ与え、テントにいる他の仲間にも粥をふるまった。その扱いの丁重さに一瞬はホッとしたハメルだったが、その後に大勢の人間が頑丈な縄をもってテントに向かってきたときは肝を潰した。




荷揚げ作業が始まった

「縛って殺すつもりなのか」
テントの中では悲鳴があがった。
ハメルも生きた心地がしなかった。
しかし、縄を持った男たちはテントを通りすぎて海辺に向かっていった。彼らの目的は難破船の積み荷だった。潮が引いたあとには大量の品物が浜に打ち上げられていたが、それを縄でしばって運び始めた。
デ・スペルウェール号が積んでいたものの中で特に高価だったのは鹿の皮である。これは朝鮮王朝でもなかなか手に入らない貴重品だった。それが大量に波に打ち上げられ、役人の指示で荷揚げ作業が始まった。
作業の途中で、鹿の皮や他の貴重品をくすねる者もいたが、勝手に着服した数人の者は縄で縛られ、ハメルたちが見ている前で厳しい懲罰を受けた。
それは太い杖で足の裏を強く何度も叩かれるというものだった。その凄まじさで足の指が潰れる者もいた。




結局、ハメルたち36人は、済州府で取り調べを受けることになった。
移動に馬を与えられたことは、このうえもない喜びだった。罪人扱いではなく客人のもてなしを施されていることの証明だったからだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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