柔らかな悪役/『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』傑作物語8

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『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で、大手法律事務所の法務法人ハンバダの新鋭弁護士を務めているクォン・ミヌは、ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)に対して厳しい批判をする存在となっている。

画像=ENA




妬みや猜疑心が強い

韓国ドラマには強烈な悪役が存在する。
主人公を好意的に描こうとすればするほど、それに反対する象徴として悪役が嫌悪の対象になってくる。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』でいえば、チュ・ジョンヒョクが演じるクォン・ミヌがその悪役に該当するようだ。
といっても、クォン弁護士は、韓国ドラマによくある「とにかくひどい悪役」というわけではない。
彼は弁護士というインテリだし、根っからの悪人ではない。ただし、誠意がある人間でないのは確かであり、妬みや猜疑心が強い男でもある。そういう意味では、柔らかな悪役と言えるかもしれない。
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』には善意の人たちがたくさん登場するが、その中で数少ないカタキ役がクォン弁護士である。といっても、韓国ドラマによく登場する極悪人でないところが、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の品の良い面かもしれない。




クォン弁護士は、ウ・ヨンウがコネでハンバダに入社したとネットで批判的な書き込みをしたり、ウ・ヨンウが裁判でミスをしたときに上司のチョン弁護士(カン・ギヨン)に「彼女を懲罰にすべきでは」と進言している。
このときもチョン弁護士に却下されて、不満を募らせていた。
そんな彼が、どういうわけか、ハンバダ職員のイ・ジュノ(カン・テオ)とルームメイトになっている。性格が合いそうもないのに同居しているという設定には「?」がつきそうだが、韓国ドラマの「なんでもありあり」と受け流せば、それで済む話かもしれない。
終盤に向けて、クォン弁護士はウ・ヨンウの母親であるテ・スミ(チン・ギョン)の「隠し子騒動」を暴露しそうな雰囲気を見せている。
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で「貴重な」悪役に扮しているクォン弁護士の今後の動きはどうなるのか。彼の暗躍も見どころの一つだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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