母が恋しくなるドラマ『世界で一番可愛い私の娘』!(特別編)

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『冬のソナタ』が韓国で放送されてから早くも20年が経つ。当時チェ・ジウの母親役を演じたのは国民の母の異名を持つキム・ヘスクだった。多くのドラマで母親役を演じるキム・ヘスクの代表作『世界で一番可愛い私の娘』も多くの注目を浴びた作品だ。




ドラマの真髄ともいえる詩

『世界で一番可愛い私の娘』はキム・ヘスク、キム・ソヨン、ホン・ジョンヒョン主演で贈るホームドラマ。一見、娘を持つ親をターゲットした作品のように思えるがそうでない人も大いに楽しめる。女性なら誰もが誰かの娘だからだ。
本作は2019年3月から9月まで韓国KBSの週末ドラマとして放送された作品。放送開始早々視聴率は20%台を記録した。主演のキム・ヘスクが演じているのはソルロンタン店を営む女主人ソンジャ。
ソンジャには女手一つで育てた3人の娘がいる。家事と育児の両立に悩む長女ミソン(ユソン)、キャリアウーマン次女ミリ(キム・ソヨン)、小説家を志す三女ミヘ(キム・ハギョン)だ。三姉妹は仕事や恋に奮闘し何かにつけてソンジャを頼りにする。
次女ミリはソンジャの実子ではなく幼い頃ある事情からソンジャに引き取られていた。ミリの実母インスク(チェ・ミョンギル)とミリの恋人テジュ(ホン・ジョンヒョン)との関係性も複雑に絡み合いながらストーリーは展開されていく。ミリの実母インスクも母として辛い人生を歩んでいたのだ。




キム・ヘスク演じるソンジャの絶妙な愚痴り具合には共感し思わず笑ってしまう。母親というのは常に家族の心配をしてばかりで心労が絶えないもの。子供たちは大人になってもつい母親を頼り「お母さんなら大丈夫」と勝手な幻想を抱いてしまいがちだ。
韓国での放送時には本作の終盤で紡がれる一編の詩が話題になった。ホームドラマらしいコミカルなシーンも多くほのぼのと楽しめる本作だったが終盤でこの詩に泣かされた。このドラマの真髄ともいえる詩『お母さんはそれでもいいのだと思っていました/シム・スンドク』から一部を抜粋してご紹介したい。
『お母さんはそれでもいいのだと思っていました』

一日中 畑で死ぬほど辛く働いても
お母さんはそれでもいいのだと思っていました
真冬の小川で素手で洗濯をしていても
お腹がいっぱいだから自分は食べたくないのだと家族に全て食べさせても
お母さんはそれでもいいのだと思っていました
お父さんが怒ったり 子供たちが悲しませても
お母さんはそれでもいいのだと思っていました
ある夜 部屋の隅で声を殺して泣くお母さんを見ました
あぁ お母さんはそうではなかったのです────(詩人/シム・スンドク)




強いと思っていた母は決して強くはなかったと気付かされる。ドラマを見終わる頃には“世界で一番素敵な私のお母さん”という思いが溢れ母が恋しくなった。

文=朋 道佳(とも みちか)

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