韓国社会のルールブック「第29回・割り勘」

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日本では年齢がバラバラなグループが居酒屋で飲んでいたとしても、支払いになると「割り勘」という方式が普通に行なわれている。しかし、韓国はそうではない。グループで食事をしたときでも、割り勘はほとんど見られない。

誰が払う?




韓国では割り勘のことを何と言う?

たとえば、友人同士の場合、食事に誘った人が代金を支払うのが基本だ。この背景には水臭いことを言わなくても、誘われた人がいつかお返ししてくれて、収支としては一致するだろうという暗黙の了解があるようだ。
あるいは、一次会はAが払って、二次会はBが払い、その次はCが……というケースも見られる。
そういう韓国から日本に来た人が、居酒屋の会計時に1円単位まで割り勘している日本人を見て驚愕した、というのはよく聞く話だ。
韓国では割り勘のことをよく「ダチペイ」と言う。これは英語の「ダッチ・ペイ(オランダ人の支払い)」が韓国的な発音になったもの。
イメージが良い言い方とは言えない。それほど、韓国では割り勘に抵抗を感じる人が多いということだ。
また、学校や会社の先輩・後輩、年齢の違う人たちが一緒に食事をするときは、目上の人が勘定をするのが一般的かも。




これは年下の者が目上の人を敬う一方で、年上の人は年下の者の面倒を見てあげるという儒教思想に基づく考えだ。
(ページ2に続く)

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