韓国ドラマの面白さは、一体どこにあるのだろうか。まるで、漫画の世界から飛び出して来たような、美男美女が繰り広げるラブストーリー。そこに複雑に絡み合う運命の糸。毎回、何かが起きるドキドキ感。見始めたら途中でやめられなくなる。
ビッグカップル誕生におめでとう
『愛の不時着』は、主人公のユン・セリが、自社ブランドのスポーツウェアのテストのために、パラグライダーで飛び立つが、竜巻に巻き込まれて非武装地帯に不時着してしまう。
その彼女を救うのが、もう一人の主人公のリ・ジョンヒョクだ。リ・ジョンヒョクは真面目で不器用だが、危険を冒してまでセリを守る優しくも強い男だ。
最初からあり得ない展開だったが、どんどん引き込まれて行く。
そして、二人を囲む北朝鮮の村の主婦たち、ジョンヒョクの部下の隊員たち、彼らが個性的で面白く、ドラマを盛り上げていた。
最終回が近づくにつれて、涙なくしては見られなかった。
軍事境界線の所での別れの抱擁は、涙、涙だ。
見つめあう二人、ジョンヒョクの優しい眼差し。
「君と出会えたことに感謝している」という言葉と、アップになるセリ。
そのセリの「どうしよう、会いたくてたまらなくなったら」というセリフに、胸が締め付けられる。
そのドラマの中の二人が、実生活でなんと結婚!
私は嬉しくて最終回をもう一度見た。
ドラマの中のジョンヒョクとセリが、私の中で本人たちに入れ替わっている。本当にお似合いの二人だ。
ソン・イエジンがインスタグラムの投稿で「私の残りの人生を一緒にする人ができました。そうです。みなさんが考えている人がその人です」とあった。
私は「はい、ヒョンビンさんですね。期待を裏切らずに有難う」という気持ちだ。
ヒョンビンのインスタグラムの言葉も素敵だった。
「作品の中で一緒になったジョンヒョクとセリが共にその一歩を踏み出してみようと思います」と報告している。
ヒョンビンは、誠実なジョンヒョクそのままのように感じられた。
華やかな話題は、コロナ禍で退屈な毎日を、明るい気持ちにしてくれる。
その上、期待を裏切らずに、あの二人だから尚更だ。
『愛の不時着』婚、ビッグカップル誕生におめでとう。
もう一度、ドラマを見てみようかな。
文=須坂のりこ
生活エッセイスト。ものづくりの現場に携わり、手芸を中心に多彩に興味を広げており、特にファッション、クラフト、デザインについて発信を続けている。西村玲子さんのエッセイ&イラストが好き。大人の楽しみとは何か、をいつも考えながら暮らしている。