韓国社会のルールブック「第2回・料理」

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済州島(チェジュド)出身の母はよくこう言っていた。「韓国の家庭に食事を招待されたら、ご飯を少し残さなければ駄目。全部食べると、この人はもっと食べたいんだと思われて、またご飯を盛られるよ。お腹がいっぱいのときは、ご飯を少し残すのが『もう食べられません』という合図になるの」

日本では軽食でもてなされた?

日本で食事に招待されたら、料理を残しては申し訳ないと思って、必死になって食べきるだろう。けれど、韓国では残していいと母は言った。
むしろ、招待された側が料理を残すことによって、招待した側は「食べきれないほどのご馳走でもてなした」と満足する。
実際、韓国の家庭に招待されたときは、母のアドバイスを忠実に守った。というより、テーブルいっぱいにご馳走が並ぶので、とうてい食べきれない。現実的に残さざるをえないのだ。
そういう韓国から日本に来た人が、日本の家庭に食事に招待されたとする。このときに少しガッカリする韓国人が少なくない。
「軽食でもてなされるとは、自分はその程度にしか思われていないのか」
そう考えてしまうのである。




日本の家庭でも精一杯のもてなしをしてくれているのだが、招待客にご馳走をズラリと並べる韓国から見れば、「軽食」に見えてしまう場合がある。これはもう習慣の違いとしか言いようがない。
(ページ2に続く)

韓国社会のルールブック「第1回・老舗」

韓国社会のルールブック「第3回・死罪」

韓国社会のルールブック「第4回・バス」

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