「学歴偏重」という特徴を持った韓国社会では、かつては、芸能界にいる人たちは低く見られがちだった。そういう意味では、一昔前の芸能人はかなり生きづらい思いをしていたに違いない。しかし、今は芸能人を見る社会の雰囲気が変わってきた。
芸能人が浴びる視線
韓国の学歴偏重を象徴するのが、「韓国には老舗が極端に少ない」という事実だ。仮に食堂で大成功したとしても、当人は子供に店を継がせない。得た利益で子供に最高の教育環境を与えて、肩書がものを言う職業に就かせるのだ。その結果、韓国では何代も受け継がれた名店というものがほとんどない。それも学歴偏重の結果である。
そういう社会から見れば、芸能界というのは低く見られる業界だった。
最近では、K-POPのスターの活躍によって、子供たちの夢に堂々と芸能人というものが入るようになった。
それでも、いまだに芸能人を「タンタラ」と呼んで、見くびる傾向は残っている。大衆文化産業の発展によって芸能人の地位は少しずつ変わってきているが、いまだ多様性を許容しない傾向がある韓国社会では、芸能人が冷たい視線を浴びる例も少なくない。
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