珠玉のドラマ探訪14『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』

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「生」と「死」の問題は、人間にとって最も根源的なテーマだ。過去に多くのドラマでも生死が扱われたが、その中でも秀逸なのが『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』である。特に、主役のコン・ユと脚本の出来がすばらしかった。

さまよい続けるトッケビ

設定は奇抜である。
主役のキム・シン(コン・ユ)は、高麗時代の武将で現代まで900年も生き続けている男だ。
ただし、「またか」と思わざるをえないところもあった。そういう時空を超えて生きる人間の設定は韓国ドラマに多いからだ。
しかし、『トッケビ』は内容が違った。
キム・シンは人間の姿をしているが、むしろ霊的な存在とも言える。彼は、900年前に主君に裏切られて、妹や家臣を失い、自分も命を落としかけた。
しかし、結局は死ぬことができず、胸に剣を刺したまま現代までトッケビとしてさまよい続けている。




キム・シンの人生が終わるとき……それは、結婚して花嫁によって胸に刺さった剣を抜いてもらうときなのだ。そうすれば「不滅の命」が終わる。長く苦しんだキム・シンもそれを望んでいた。
(ページ2に続く)

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