不思議に温かいドラマ/マイ・ディア・ミスター礼賛5

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『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』はイ・ソンギュンとIU(アイユー)が主演している。イ・ソンギュンが演じるパク・ドンフンは、大手建築会社の構造エンジニアの部長だ。しかし、左遷させられた社内で鬱屈していた。そんな彼に賄賂の現金が送り付けられてくる。そこから、ドンフンは社内抗争に巻き込まれてしまう。




三兄弟を応援したくなる

ドンフンが勤務している会社で派遣社員をしているのが、IUが演じるジアンだ。彼女は父が残した借金を抱えてどん底の生活をしていた。
お金がほしかったこともあり、ジアンは社長派の要請によって、反社長派と見られたドンフンの携帯電話の盗聴を始めた。
結果的に、ジアンはドンフンの私生活のすべてを知るようになる。それによって、ジアンは冴えない中年男と思っていたドンフンの人間性を詳しく知るようになり、そこから思いがけない感情が徐々に芽生えてくるのだが……。
以上が序盤の『マイ・ディア・ミスター』のストーリーなのだが、ドンフンの会社の場面は物語の半分であり、残り半分は彼の兄弟たちの話になっている。
ドンフンの兄のサンフン(パク・ホサン)は、事業に失敗してばかりだった。そして、弟のギフン(ソン・セビョク)は、映画監督として成功できなかった。結局、サンフンとギフンは掃除の会社を始め、苦労しながら共同で歩んでいく。




この三兄弟は仲が良くて、連日のように飲み歩いている。その中で、ドンフンの家族愛や地元への愛着が描かれていく。このあたりの場面がほのぼのしていて、見ていると三兄弟に情が沸いて応援したくなる。
このように、『マイ・ディア・ミスター』というのは不思議なドラマだ。ドンフンが勤める会社の社内抗争では緊張感が続く場面の連続だが、ドンフンが家路につくと、とたんにドラマがヒューマンタッチになって心が温かくなる。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

いかにも韓国らしい作品/マイ・ディア・ミスター礼賛1

「スリル」と「ほのぼの」が同居した多様性ドラマ/マイ・ディア・ミスター礼賛2

瞳で語る演技は珠玉/マイ・ディア・ミスター礼賛3

ずっと余韻が残る/マイ・ディア・ミスター礼賛4

『マイ・ディア・ミスター』を見ると必ず誰かに勧めたくなる!

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