日本の平均寿命は世界のトップクラスではあるが、脂質の取りすぎによる生活習慣病予備軍を、残念にも増やしてしまっている。この現状を改善していくためには食事のバランスを考えることが重要となり、タンパク質、脂質、炭水化物の三大栄養素と同じように、エネルギー代謝を補うビタミンやミネラルの摂取が不可欠となる。そこで野菜を食べる重要性について真剣に考え、特にキムチを取り上げた。
野菜をもっと食べて免疫力アップ
野菜にはビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素の他に、機能性成分「ファイトケミカル」が抗酸化作用、免疫向上などに役立つととても注目されている。
世界一野菜を食べている国は「中国」であり、2位は「韓国」で日本の約2倍の量を摂取している。その際にはキムチをよく食べることも大いに関係している。
キムチの材料のニンニクはタングン神話に登場する韓国の代表的な食材であり、また、古代エジプトから薬として使用され、吸血鬼の魔除けとしても有名だ。独特の匂いのとてつもないパワーのアリシンは、ビタミンB1と結合すると糖質をエネルギーに変える助けをしてニンニクのスタミナ源である。
唐辛子のカプサイシンは血行をよくし、消化吸収を助けている。
キムチはこの他の様々な野菜と海産物、ごま油などで発酵して出来上がる発酵食品である。生きたまま腸に届く有用菌を増やす乳酸菌が多く、ビタミンA、ビタミンBも豊富で、酵素は生で生き、食物繊維も多い。発酵ソムリエ講座というものがあるほど発酵食品に興味を持つ人は増えている。
素晴らしい発酵食品キムチの免疫力アップで血流が改善し、細胞のターンオーバーが促進され、あこがれている雪のような肌と艶やかな髪が望めるかもしれない。
そのまま食べても美味しいがアレンジ自在なレシピも沢山あり、野菜不足に大いに役立ってくれる。夏には食欲増進も促すので、個人的には豚キムチと冷奴やそうめんに乗せて食べるのが好きだ。
ただ美味しいからと食べすぎには注意して、バランスよく食べることは忘れないようにしたい。
文・写真=海山 文美(みやま あゆみ)
生活エッセイスト。東京生まれ。動物の編みぐるみを中心とした編み物作家として活動しながら、ライフスタイル全般を見つめ直すエッセイストとして執筆中。生活に根付いた身近な出来事を書いています。趣味は植物鑑賞、テニス、水泳。