なぜヒョンビンを語ると高揚するのか7「『愛の不時着』でどう演じたのか」

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2020年は『愛の不時着』が大人気となった年だった。このドラマでヒョンビンは、北朝鮮の将校のリ・ジョンヒョクを演じた。まさに、彼が演じてきたキャラクターの中でも印象度が特別な役柄だった。

写真=tvNドラマ『愛の不時着』公式HP




メリハリがある演技

『愛の不時着』の中でヒョンビンが演じたリ・ジョンヒョクは、パラグライダーの事故によって北朝鮮に迷い込んでしまったユン・セリ(ソン・イェジン)を保護して、その後も韓国に戻れるように献身的に努力していった。
そんなリ・ジョンヒョクに扮したヒョンビンは、北朝鮮の方言も巧みに話した。彼には、かつての作品で北朝鮮の刑事を演じた経験があったのだ。
それが2017年の映画『コンフィデンシャル/共助』だった。
この作品でヒョンビンは、悪の組織によって愛する妻や同僚を失ってしまった北朝鮮の刑事チョルリョンに扮していた。
ヒョンビンもこう語っていた。
「以前、『コンフィデンシャル/共助』で北朝鮮の特殊部隊の刑事に扮したことがありますが、『愛の不時着』のリ・ジョンヒョクの場合は、軍人的な部分よりはそれ以外の姿をたくさん見せていました。そのあたりは大きく異なっていました」




このように、同じように北朝鮮の男性を演じても、演じる中身には大きな違いがあった。
実際、北朝鮮の刑事を演じた経験はプラスになっていたが、リ・ジョンヒョクを演じるにあたってヒョンビンは、北朝鮮での生活の中で日常的なふるまいを自然に表現しようと心掛けていた。
そこがリ・ジョンヒョクの魅力的な部分であったことをヒョンビンもよくわかっていたのである。
それゆえ、北朝鮮の将校とはいっても任務に就いているときよりアクセントを変えて、ヒョンビンは日常のリ・ジョンヒョクを演じきっていた。
こうして、『愛の不時着』での彼の演技は、とてもメリハリがあるものとなった。ヒョンビンも楽しみながら撮影を続けることができた。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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