最近のドラマの中であらゆる称賛を受けた『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』。主役のコン・ユは3年近い空白期間を経て、映画『82年生まれ、キム・ジヨン』で再び演技の世界に戻ってきた。この間の彼の心の変遷はどんなものだったのか。
大きな反動
コン・ユはKBSの「芸能街中継」(2019年10月4日に放送)に出演したとき、『トッケビ』について、主人公のキム・シンは自分が今まで演じた中で代表的なキャラクターになったと語った。
そこまで、『トッケビ』というドラマに俳優としての全精力を注ぎ込んでいたのだ。
なぜ、それができたのか。
その心情は次の言葉にあらわれている。
「ドラマの中で神の役を演じましたが、まるで私が世の中を手に入れたかのような気持ちになりました」
この言葉は強烈だ。
コン・ユは撮影を通してずっと「神」であり続けた。
しかし、彼は逆に『トッケビ』の終了後に虚脱感に襲われることになった。
大きな反動が待っていたのだ。
そのことを率直に告白したのは、映画『82年生まれ、キム・ジヨン』の公開前のインタビューを受けたときだった。
つまり、『トッケビ』でキム・シンを演じてから3年近くが経っていた。
コン・ユの言葉に耳を傾けてみよう。
コン・ユはこう語った。
「『トッケビ』が終わり、疲れていました。多くの出来事があったからです。もちろん、良いことだったので幸せでしたが、様々な感情が沸いてきました。疲れを感じたのもその頃です」
「とはいえ、『トッケビ』の後には、自分を振り返る時間もたっぷり持てました。癒すための時間が必要だったのです」
こうした癒しを経て、コン・ユは再び俳優魂を燃え上がらせ、映画『82年生まれ、キム・ジヨン』に取り組んだ。
『トッケビ』は不思議な「神」を描いたドラマでもあったが、コン・ユはその「神」になりきったあと、十分な癒しの時間を経てから、再び厳しい芸能の世界に戻ってきたのである。
彼の俳優魂には持続性がある。『82年生まれ、キム・ジヨン』の後に休まずコン・ユは映画『徐福』の撮影を行なった。
40代に入ってコン・ユの俳優活動が目ざましい。
文=「ロコレ」編集部