朝鮮王朝で一番ひどい極悪ファミリーとは?(歴史人物編)

このエントリーをはてなブックマークに追加

極悪のトライアングル

狡猾な尹元衡は、姉の威光を利用して大出世を果たしていった。
そんな尹元衡が政敵を粛清するために画策した陰謀が、1547年に起こった良才(ヤンジェ)駅壁書事件である。
事件の発端は、都の南にあった良才駅で政権批判の張り紙(壁書)が発見されたことだった。そこには、「上では女王が、下では奸臣が権力を占めているから国が滅びてしまう」ということが書かれてあった。
尹元衡は政敵の仕業であると捏造し、「女王」と名指しされた文定王后の指示をあおぎながら、この張り紙を大問題に仕立てあげた。
その結果、尹元衡の政敵はことごとく排除されてしまった。
こうなると、尹元衡の横暴ぶりも限界がなくなる。姉の文定王后が「陰の女帝」として君臨していることを利用して、尹元衡はあまりにひどい賄賂政治を続けた。
そんな尹元衡の妾となったのが鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)だ。




この鄭蘭貞は、文定王后の手先となって数々の悪事に手を染めた。
しまいには、尹元衡と共謀してその妻を毒殺し、自分が妾から正妻になった。授けられた品階は従一品。信じられないほど高位の身分を獲得した。
まさに、極悪のトライアングル。
文定王后と尹元衡と鄭蘭貞……これほどひどいファミリーは他にいなかった。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

文定王后(ムンジョンワンフ)とはどんな悪女だったのか

朝鮮王朝おもしろ人物列伝(尹元衡〔ユン・ウォニョン〕編)

悪の手先だった鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)/朝鮮王朝人物実録7

鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)!女帝の手先として暗躍した悪女

『オクニョ』に登場した3人の悪人はどれほどひどかったのか

固定ページ:
1

2

必読!「ヒボン式かんたんハングル」

「韓流ライフ」というジャンルの中に、「ヒボン式かんたんハングル」というコーナーがあります。ここには、日本語と韓国語の似ている部分を覚えながら韓国語をわかりやすくマスターしていく記事がたくさん掲載されています。日本語と韓国語には共通点が多いので、それを生かして韓国語の習得をめざすほうが有利なのです。ぜひお読みください。

ページ上部へ戻る