コン・ユは決して饒舌な人間ではないが、彼が静かに語る言葉には、聞いている人をドキリとさせる鋭さがある。『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』から『82年生まれ、キム・ジヨン』までのコン・ユの発言を振り返ってみよう。
まるで「迷える小羊」
『トッケビ』に出演を決めた当時のことをコン・ユはこう振り返った。
「私は、テレビドラマから何年も離れていました。良いお話はたくさんいただいたのですが、個人的に自信が持てなくてドラマの出演を断ったことがありました。実際に、ドラマより映画に興味を示したことも事実です」
しかし、コン・ユは『トッケビ』への出演を決断した。
「『トッケビ』で撮影した日々は、私にとってとても大切な時間でした。『コーヒープリンス1号店』のときと同じ充実感を感じることができました。そういう意味では、この10年という時間は決して無駄ではなかったと思います。この『トッケビ』は、私の30代を飾る作品としてずっと心に残っていくことでしょう」
コン・ユがこう語るとおり、『トッケビ』は彼にとって忘れられない作品になった。
2017年5月に行なわれた百想芸術大賞の授賞式でコン・ユはテレビ部門の男性最優秀演技賞に輝いた。
そのときのコメントが印象的だった。
「この場に立つのが怖かったのです。いろいろな人生を生きてきましたが、いまは混乱しています」
「私がどこにいて、私が誰なのか、私はいまどこへ行こうとしているのか……」
まるで「迷える小羊」になったかのようなコン・ユの言葉。晴れの授賞式にふさわしくないかもしれないが、自分を飾らずありのままに表現するのがコン・ユらしい。
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『82年生まれ、キム・ジヨン』の脚本を読んだコン・ユが泣いた理由は?
コン・ユが『82年生まれ、キム・ジヨン』に出演した理由とは?