『イ・サン』と『トンイ』のつながり
今度はドラマ『トンイ』の一場面だ。
19代王・粛宗(スクチョン/在位は1674~1720年)の側室となったトンイ(淑嬪・崔氏)は、粛宗に挨拶に出向く。そのときに、王から愛情の証としてもらったのが翡翠の指輪だった。
この瞬間に、視聴者はニヤリとしたはずだ。先に制作された『イ・サン』で翡翠の指輪を出し、3年後に制作された『トンイ』で再び同じものを出す。設定のうえでは、両場面の間には80年の時間差がある。
その長き時間を越えて同じ指輪が存在することで、形のうえで『トンイ』と『イ・サン』はつながったのである。
同時に視聴者は、トンイが英祖を産んで立派な王に育てたということを二つのドラマを通して実感できた。
『イ・サン』も『トンイ』も韓国時代劇の巨匠と称されるイ・ビョンフン監督の作品だが、彼は“翡翠の指輪”を通してそれぞれのドラマが長い歴史の中で切れない糸のようにつながっていることが示した。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
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